SSブログ

『遊星からの物体X』 ★★★★★ ジョン・カーペンター監督作品の中でもイチオシ!  [映画:ホラー・ミステリー・サスペンス]

これぞB級SFホラーアクションの一級品?!
「物体X」そのものよりも、緊迫した心理戦がドキドキ怖い!


遊星からの物体X ― コレクターズ・エディション 遊星からの物体X ― コレクターズ・エディション 
■STAFF■ 
監督:ジョン・カーペンター
音楽:エンニオ・モリコーネ
■CAST■
マクレディ:カート・ラッセル
ブレア:ウィルフォード・ブリムリー
チャイルズ:キース・デイヴィッド

story  
 ここは、一面氷に閉ざされた世界、南極。
 ある日、アメリカ南極観測隊の基地の隊員達の耳に、ヘリのローターと発砲の音が届いた。
 何事かと見ると、何故かヘリの乗員は、逃げる一匹の観測犬を必死で狙撃している。
 ヘリは着陸し、追手はベース内に逃げ込んで来た犬めがけ、なおも発砲し続ける。
 その弾がアメリカ隊員に当たっても止めないために、彼らは理由も分からぬまま応戦し、やむなく追手を射殺してしまった。
 死亡した男はノルウェーの観測隊員だと分かった。
 「なぜこの犬を?」・・・尋常でなかったその様子の謎を解明すべく、連絡の取れないノルウェー隊基地へと赴いたマクレディ達が見たものは、何かに襲撃されたかのような建物と、その周りに無残に転がる隊員達の死体という全滅の事態だった。
 そして調査のために、人間とも思えぬ形に変形した異様な焼死体と、ノルウェー隊の作業の記録フィルムを持ち帰ったのだが・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
view point
 冒頭より暫くは、観測犬役のワンちゃんの演技にグイグイ引っ張られます。
 って言うか、考えれば別に犬が演技しているわけでもなく、そのように見えるように撮っているのですけど、ウマイのですよねコレが。
 かしこく従順そうで、でもなんか怪しげ。
 それでもって(少々ネタバレしちゃいますが・・・有名なシーンなので許してね)、「犬の顔割れシーン」にはドギモを抜かれますね~ (初めて観た時はネ)
 ・・・でも、グロが売りの映画じゃないです。

 この作品のキーワードは、「疑心暗鬼」。
 厳しい環境下の閉ざされた空間で、プロとして互いに信頼し、協力し合って勤めを果たしていた仲間同士が、次々とエイリアンに身体を取り込まれて擬態(ぎたい)されていく中、「お前もか?!」「こいつは大丈夫なのか?」「オレのこと疑って殺そうとしているな?」と疑心暗鬼に陥っていく。
 その心理的ストレスから招かれるパニック状況に、観ているコチラも巻き込まれていきます。
 特に、誰が「それ」なのか分からぬままに、その時点で生き残った中でアヤシイ者全員が椅子に縛られ数珠繋ぎにされている場面。
 「それ」の真横の人が喚き散らしたくなる気持ち、分かりますよw 思わず「早くなんとかしてっ!」と言いたくなりますもの。

 
 冷静でクレバーで、エイリアンとの死闘を繰り広げるタフな主人公マクレディを演じるのは、カート・ラッセル。 この人、彼ならでは!という演技でもなく、何処がと説明できないのですが、自然体でカッコイイ存在感の魅力があります。
 実生活では、ゴールディ・ホーンの長年に渡ってのパートナーで、お似合いのナイス・カップル。
 それから、私はジョン・カーペンターの作品、けっこう好きなんです。 
 低予算映画とかB級とか言われようがなんだろうが、面白いものはオモシロイ!
 『遊星からの物体X』は『遊星よりの物体X』(1951年)のリメイクですが、オリジナルと違って女性は出て来ません。その辺が予算カット部分か?なんてねw
 普通だったら「なんかムサイ画面が続くなぁ」などと感じるかもしれないところですが、全く気になる暇もなく、いやむしろ、脈絡無く始まるラブシーンなどが無い分、最初っから最後まで自分も「それ」と対峙している気にさせてくれてグッドでした。
 疑惑を残したラストといい、アイディアで勝負ってところでしょうか。
 大作ではないですが、見終わって味わう満足感は★5つです。

nice!(2)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 2

コメント 3

パキちゃん

☆DSilberling さん  ご訪問ありがとうございます^^
by パキちゃん (2008-10-18 19:45) 

eritaro

何かな〜と思って覗いてみました。
「真夜中の旅人」、いいタイトルですね!
秋の夜長はやりたいこといっぱいです。
娘の絵本読んで寝てる場合じゃないっス。


by eritaro (2008-10-26 11:59) 

パキちゃん

☆eritaro さん  ご訪問ありがとうございます^^
いらっさいましw
最初 Strangers In The Midnight と横文字にしようかと思ったのですが、
「真夜中の旅人」の方が語感的にしっくりきたのでこのタイトルにしました^^
なんとなく・・・
深夜に まったりと 自分の至福の時を旅する人々の姿が思い描けるので。
たまに、ひっそり開店しているお店のイメージでお立ち寄り頂けたらウレシイです^^
by パキちゃん (2008-10-27 04:38) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

『日出処の天子』(第1巻)~(第7巻) ..|- ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。